助産師の資格概要
助産師資格を取得するためには、まずは看護師の資格を取得した上で、さらに助産師としての課程を経て試験を受けなければいけません。看護師資格がない人に助産師登録はできませんので、助産師として活動している人は同時に看護師としての業務を担当もできるということになります。
ですので助産師試験で問われるのは、看護師としての知識があることを前提とした専門的な出産に関する知識となっています。
具体的には「基礎助産学」や「助産診断・技術学」「地域母子保健」「助産管理」といったような実務に関連する知識です。
試験日は毎年1回で2月となっており、合格率は99.8%とかなりの割合です。
もっとも受験者数は毎年全国で2000名程度と少なく、収入や待遇アップのために資格を取得したいという人のための資格ではないことが、受験者数の低下の理由になっています。
資格取得までの流れ
助産師の資格を得るためのルートとしては、まず先に看護師資格を得られる養成学校に進学して、そこで看護師の国家試験に合格をしましょう。その後助産師養成課程のある学校に再度入学をすることで、助産師の国家試験を受験することができるようになります。
ただし看護師養成課程がある4年制大学では、看護師課程と助産師課程を同時に取得できるようにカリキュラムを組んでいるところも多くあります。
その場合は必要な単位を順調に取得することにより、4年の大学課程終了時に看護師国家試験と助産師国家試験の両方を受験することが可能です。
卒業見込み年度に同時に試験を受験することは可能ですが、その時に看護師試験に不合格であると、自動的に助産師資格も不合格となってしまいます。
最初から助産師を目指している人もいますが、ほとんどの場合で看護師として勤務をしていく中で産科に特化した仕事をしていくために、改めて助産師養成課程に1年以上通い、そこから国家試験を受けるという方法が多く取られているのです。
助産師資格を得るための養成課程は、全国にある大学もしくは専門学校に設置されています。
4年制大学で看護師資格を得たという人の場合は、あらかじめカリキュラムとして助産師資格も得られるルートが提示されますが、看護師専門の専門学校や短大の場合、あとから助産師となるためにはあらためて編入しなければいけません。
ただし4年制大学の看護学部でも、必ずしも助産師の養成課程があるというわけではありません。
これから大学に進学するという場合は、卒業時にどういった資格が得られるかということをしっかり調べておくことが大切です。
後に入学できる助産師養成課程としては、東京都内ならば首都大学東京や、上智大学、帝京大学といったところがあります。