プロのベビーシッターとして求められる資質
ベビーシッターという仕事は、待機児童問題が世の中に知られるようになったことで急速にクローズアップされるようになりました。認可保育園は定員20人以上が条件となっているため、新しく保育園を開設しようとしても土地の確保が難しかったり、認可まで時間とお金がかかってしまいます。
特に近年においては、近隣住民が騒音や交通渋滞を理由に新規に保育園を作ることを拒否するケースもあるため、従来までと同じような方法で託児施設を作るのは難しいというのが現状です。
その代わりに登場してきたのが「小規模保育園」や「保育ママ」といった、少人数を見るという保育方法です。
中でも保育園や幼稚園に入る前の乳幼児の預け先を確保することは多くの家庭が苦労をしているようで、ベビーシッターを利用する人の中でも大半を占めています。
ベビーシッターとしての仕事は保育園や幼稚園とは大きく違っています。
大きな保育施設でありがちな会議や行事といったものがなく、先生として指導や教育をするという責任もありません。
いわば保護者の方が不在のときの親代わりということになるため、必要となる資質はより子供に寄り添うことができるかどうかということになってきます。
その一方で、子供を危険にさらしてはいけないという強い責任感も求められます。
子供の様子を詳しく観察して何か体調に気になるところはないか、気づくことができるかも重要です。
大人と違って子供は体全体の免疫力が低く、ちょっとしたことで体調を崩しやすいです。
プロのベビーシッターとして仕事をしていくための資質は、子供の心身について詳しい知識を持ち、いつでも適切な対応をすることが出来る人ということになります。
問われるベビーシッターの守秘義務問題
ベビーシッターとして勤務をするための能力を備えることができる資格として、全国保育サービスの「ベビーシッター認定試験」というものがあります。この資格は所定の実務経験をした経験のある18歳以上の人を対象に行われる試験で、子供の健康や安全管理のための知識が出題されます。
しかしベビーシッターとしての仕事において求められるのは保育に関する技術ばかりでなく業務にのぞむ態度や姿勢も含まれます。
近年ベビーシッターという仕事において重要視されているのが「守秘義務」です。
守秘義務とは業務を遂行するにあたって知ってしまったことを外部に漏らしてしまうことを禁ずることであり、私生活に踏み込むこととなるベビーシッターにおいては特に重要です。
仕事に対して強い責任感を持つとともに、どんなときにも自分の感情をコントロールして冷静に対応をしていくことができるかが、ベビーシッターとしての資質と言えます。