保育士の福利厚生や待遇

保育士としての勤務実態の本音

保育士は慢性的に人材不足と言われている業種ですが、その主な理由となっているのは離職率の高さです。
保育士資格取得者は全体として決して少ないわけではなく、資格はあるけど保育の仕事はしていない「潜在保育士」がかなりの数にのぼっています。

これは保育士として仕事を長く続けたいのだけれども待遇面で折り合いがつかず、やむを得ず退職となってしまう人が多いということが理由として挙げられます。

そこで保育士の待遇面について説明をしていくと、まず公立の保育施設や福祉施設に勤務をしている保育士の場合、給与待遇は公務員の給与体系によって定められます。

地方公務員の給与体系はその自治体によって定められているので若干の違いはあるものの、東京都のある区を例にすると、短大卒の新卒保育士の初任給は約18万5000円くらいとなっています。

ここに諸手当である通勤手当や扶養手当、住居手当、期末手当、勤勉手当といったようなものがついていき、その総額から社会保険料と税金が差し引かれます。

もちろん勤務開始から6ヶ月が経過すれば有給休暇の取得権が発生しますし、産休・育休といった休暇取得もできるようになっています。

公務員の場合、最初は給与額があまり高くなくとも年齢が高くなり勤務年数が長くなると段階的に高くなっていくため、比較的給与待遇面では安定していると言えます。

ただ一方で、施設の運営方針によって住宅手当や通勤手当の金額が異なることもよくあるようです。
かつては家賃補助がかなり高額で出たり、社員寮を格安で利用できたりといったこともありましたが、現在ではそうした住宅手当は減少しつつあります。

私立や無認可保育園ではかなり差が激しい

公立施設よりもさらに施設ごとの待遇が異なるのが私立保育所や無認可保育園です。
私立保育所はその施設のある自治体によって補助金が出たり出なかったりするため、実際に勤務をする保育士さんの待遇にも影響があります。

あまり多くはないと思いますが、中にはあまり保育園の運営で利益が出過ぎると補助金が打ち切られたり返還を求められたりするので、わざと経費を無駄遣いしたり、一般職員の給与を低くしたりといったところもあるようです。

1998年からは厚生省(現在の厚生労働省)による規制緩和で短時間勤務保育士の導入が認められたことで、さらに待遇格差が広がっているのが実情です。

その場合、正規社員と同等の社会保障や福利厚生を受けられるか、パートやアルバイトと同じく全く手当がつかず社会保障費も払われないかは、その施設ごとによってかなり異なってきます。

公立保育園・保育所も民間に委託されて私立に運営母体が変更になることがありますので、待遇面はかなりシビアに考えて勤務先を決めた方がよいと言えます。